京都大学医学部附属病院 循環器内科

循環器AIグループ

当教室の概要

私達は、循環器内科特有の様々なモダリティに跨る医療データを用いて、「臨床上のアンメット・メディカル・ニーズを解決し社会実装につなげること」「AIにしかできない医学・生物学・生理学的な知見を導出すること」の2つのテーマを掲げて日々研究・開発を行っております。

京都大学大学院医学研究科 ビッグデータ医科学教室に属し、循環器内科の医師自ら開発を行っています。様々な企業や病院との共同研究実績を有しており、生成モデルを含めた最新の深層学習モデルや大規模計算資源を用いた研究を進めています。

「機械学習」「深層学習」「生成モデル」「数理モデル」「コンピュータシミュレーション」を用いて、臨床・基礎を横断したモデルの開発を行います。

主な共同研究先

  • オムロンヘルスケア社
  • 帝人株式会社(2023年度まで)
  • CiRA
  • 神戸市立医療センター中央市民病院
  • スーパーコンピュータ「富岳」
  • ABCI
  • 理化学研究所(R-CCS)

研究内容

レセプト・DPCビッグデータや各種コホートを用いた疾患予測・解釈モデルの開発

心不全や体外循環、救急急性期疾患など、種々の診断や治療を最適化し、適切に解釈するためのAI開発を行っています。

特に当院循環器内科は多数の多施設研究コホートを有しているため、機械学習による再解析や、ベイジアンネットワークを用いた因果関係推論モデルによる解析等も行っています。

電気生理学的AI・シミュレーション融合プラットフォームの構築

体表心電図・心内心電図・イオンチャネル数理モデル・遺伝子情報を用いた総合的な深層学習AI開発を行っています。

各種画像データを用いた深層学習モデルの開発

心臓CT, 冠動脈OCT画像, 心筋生検病理画像等を用いて疾患機序の推論や介入の最適化を目指すAIの開発を行っています。

遺伝子データを用いた予後予測モデルの研究

遺伝性不整脈疾患や先天性心疾患・心筋症等の遺伝子変異との関連について、遺伝子変異の「質」に注目した機械学習モデル作成や、生成モデルを用いた臨床的意義不明バリアント(Variant of Uncertain Significance: VUS)のリスク予測を行っています。

基礎研究と臨床応用をつなぐモデルの構築

京都大学iPS細胞研究所(CiRA) 吉田研, UT-Heart研究所, 理化学研究所計算科学研究センター(R-CCS)と共同研究を行い、「創薬領域と臨床をつなぐAI」, 「コンピュータシミュレーションと臨床データをつなぐAI」, 「イオンチャネルの電気生理学的性質を構造から推定するAI」等を開発しています。

メンバー募集

競争的研究資金・知財等

  1. 12誘導心電図からの心内心電図情報予測に基づく不整脈疾患精密診断プログラムの開発研究
    国立研究開発法人日本医療研究開発機構 官民による若手研究者発掘支援事業 2023年度 / 令和年5度 社会実装目的型の医療機器創出支援プロジェクト(医療機器開発研究) 2023年6月 – 2025年3月
    糀谷 泰彦
  2. AIと数理モデルを融合した系横断的電気生理学的解析システムの構築
    日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究 2023年4月 – 2025年3月
    糀谷 泰彦
  3. ディープラーニングを用いた非造影CTからの臓器抽出最適化手法の確立
    日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C) 2021年4月 -2024年3月
    静田 聡, 糀谷 泰彦
  4. ヒトiPS細胞由来分化心筋の数理モデル構築による創薬、疾患モデル解析への応用
    日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究 2019年4月 – 2023年3月
    糀谷 泰彦
  5. 特願2023-084755
    コンピュータプログラム、心内心電図評価装置、心内心電図評価システム、 心内心電図評価方法及び学習モデル生成方法
    糀谷 泰彦, 田中 宗和, 静田 聡, 奥野 恭史
  6. 特開2019-170175
    活動電位測定誤差の補正方法、解析装置、及びコンピュータプログラム
    野間 昭典, 幸田 茂也, 糀谷 泰彦
Scroll